![]() ![]() | 貴腐ワインと思っていたものが貴腐ワインじゃない?<目次>
1、「貴腐ワインって何?」 2、ドイツワインのラベルに書かれていること 3、えく子のQ&A(ドイツのワイン格付け編) 4、当店取り扱いの ”リースリングの全ワイン” 1、「貴腐ワインって何?」 先日、某○mazonでドイツワインのリサーチをしていたところ。 「ラベルには”ベアレンアウスレーゼ”って書いてあるのに、貴腐ワインとして売ってる?」 という商品があることに気づき、そちらの店舗にお問い合わせをしてみました。 するとすごく丁寧な回答があり、要約すると 「ベアレンアウスレーゼも貴腐ブドウを”一部”使用しているので貴腐ワインと言える」とのこと。 しかし、私たちは思いました。 「”一部”使用しているだけなら、それって貴腐ワインじゃないんじゃないの??」と。 で、日本における貴腐ワインという言葉の定義を調べ直してみたのです。 、、、大辞林によると 「【貴腐ワイン】とは、 完熟期に一種の不完全菌が繁殖して半乾状となり、糖分の増したブドウを原料にした白ワイン」 と出ています。 つまり、貴腐菌がついたブドウを使用していれば 日本の定義上「貴腐ワイン」と呼ぶようです! ドイツではベアレンアウスレーゼやアウスレーゼと呼ばれる商品も それが貴腐ブドウを使用しているために、日本では「貴腐ワイン」と呼ばれます。 なんともお恥ずかしい話ですが、私たちはこのことを初めて知ったのです。 ドイツでは日本のように曖昧に 「貴腐菌がついたブドウを使用しているものは貴腐ワイン」 とは言えないだけの厳しい分類がなされています。 世界一厳しいドイツのワイン法を鑑みると フランスのソーテルヌ、ハンガリーのトカイとともに世界3大貴腐ワインに数えられる ”トロッケンベアレンアウスレーゼ”こそが私たちの中ではまさしく「貴腐ワイン」なのです。 そこで、みなさんに知っていてほしいことがあります。 それは、当店で「貴腐ワイン」と表記しているものは ”トロッケンベアレンアウスレーゼ” 最高格付のワインに限られるということです。 単純に「貴腐菌が付いたワイン」ということではありません。 ちなみにアイスワインに関しても世界的に2通りの定義があります。 ・自然のままマイナス7度以下で凍ったブドウを収穫して造られるワイン ・人口で凍らせたブドウを使用したワイン ドイツは前者、日本は後者です。 これもやはりドイツの厳しいワイン法によるものです。 もちろん前者の方がはるかに造ることが難しいです。 自然的条件が整わなければ、造れません。 そのため、ドイツのアイスワインは 自然のままに生まれた甘い味わいとなり嫌味がないのです。 改めて、当店はドイツに店舗があるということで 厳格なドイツのワイン法に則ってドイツらしく商品を販売しております。 この点をご理解いただいたうえで 皆様にはよりご安心して貴腐ワイン&アイスワインを選んでいただければと思います! 2、ドイツワインのラベルの見方と格付について詳しく紹介 ご注文する前、届いた後、ワインのラベルを見て何がわかるのか? ご興味がある方のために下記ページに詳しく記載いたしました。 ドイツワインのラベルの見方や格付けについて気になる方は どうぞご覧くださいませ。 >>> ドイツワインのラベルに書かれていること 3、えく子のQ&A(ドイツのワイン格付け編) <登場人物> 当店オーナー:えく子 当店スタッフ:みちお Q1.なぜドイツのワイン法は厳しいと言われるのですか? えく子 「そうね。フランスやイタリアだって、立派なワイン法があるものね」 みちお 「はい。そんな中において、なぜドイツは世界一厳しいと言われるのでしょう?」 えく子 「大きな違いは、内容が詳細にわたっているということと 法律を守らせるための検査をする役人の数がとても多いということ。 なんとフランス、イタリア、スペインなどのヨーロッパの主要なワイン産地の役人の 全てを足した数よりもドイツは多くの役人さんがいるんですって」 みちお 「ええーー」 えく子 「いくら良い法律を作っても実際に守らせなくちゃいけないわけじゃない? ドイツの場合は、そこをかなりきっちりとしているから品質がちゃんと保たれているの。 ドイツのワイン法の厳しさはこういう所にもハッキリ現れているわね」 みちお 「役人さんはどんなところを見るんですか?」 えく子 「殺虫剤や農薬の成分や量、それを畑で使用する時期 酸化を防ぐために発酵の初期に使用される亜硫酸量の規制、等々 、、、限りなく詳細な規制や規則があるわ。 私は実際ワインを造るわけではないから、全部は把握してませーん!」 みちお 「失礼いたしましたー!」 えく子 「んーーー、あとは、バリック樽ってあるでしょ。 で、それに入れたワインは独特の香りが付くわよね」 みちお 「はい」 えく子 「だけど、EUの他の国では”バリック樽の香りを付加する”だけで バリック樽のワインと名乗れる法律が割りとあるそうなの」 みちお 「え、そうなんですか!?」 えく子 「ドイツでは昔から本物のバリック樽に入れないと、そういうワインと名乗れない。 こういうところも厳しさの一つだと思うわね。 、、、まあ、最近はEUの他国に合わせる形で ”バリック樽の香りを付加するだけで良い”ってなっちゃったらしいんだけど ウチでお付き合いしている農家さんはそういうことはしない!」 みちお 「昔からの厳しい伝統を守り続けているということですね」 Q2.ドイツワインの格付けはどのように決めているんですか? えく子 「細かな基準があるから、一概には言えないけど、、、。 ”エクスレ度”って知ってる?これがすごく重要な値なのよ」 みちお 「なんですかそれは?」 えく子 「エクスレさんっていうドイツ人が185年前に考案した値なんだけどね。 簡単に言うと、ブドウ果汁の糖度を測る値ね。 例えば、トロッケンベアレンアウスレーゼと名乗る為には このエクスレ度が○○以上必要とかね」 みちお 「イタリアなどでは、畑とか地域で格付けが決まっていますよね。 ドイツはそうじゃなくて、ブドウの成熟度で格をつけるんですね」 えく子 「そうね、それもドイツならではね。 この辺の話は、詳しく書いたページを見てもらった方が早そうね。 (ドイツワインのラベルに書かれていること)」 えく子 「でも、実際のところは農家さんもかなりこだわりを持っているの」 みちお 「と、いいますと?」 えく子 「実際はシュペートレーゼと名乗れる基準を満たしていても 格付けを下げてカビネットとして売るとか」 みちお 「え?そういうことが出来るんですか?」 えく子 「ウチで扱っている農家さんはどこもそんな感じよ。 ”私たちのシュペートレーゼなら、もっと高レベルでないと!”みたいなね。 格を下げることは可能だから」 みちお 「すごいですね」 えく子 「最近仕入れ始めたポップ家もそういう自己の厳しい基準を持っているから 好感を持ったのよね」 みちお 「本当に、カビネットがカビネットじゃないですもんね(笑)」 えく子 「私がよく”アウスレーゼ級!シュペートレーゼ級!”って言葉を使うでしょ。 あれは、そういう裏事情を知っているから、言っちゃうのよね。 私たちが飲む分には、十分上のクラスに思えちゃうしね」 みちお 「そういう訳だったんですね」 Q3.「これからドイツワインを飲んでみよう!」という人にとって ラベルのどこを重視してみるといいのでしょうか? えく子 「ブドウ品種、格付け、畑名を見ればいいと思うわ」 みちお 「ドイツワインのほとんどが単一品種で造られているので 好みのブドウを見つける事がまずは良い気がします。 それから、格付けはどういう参考になると思いますか?」 えく子 「格付けが高い方が内容が濃いのは確かね。 で、さっぱりしたワインが良いなら格付けが低い方がいいかな。 これから飲んでみよう!って人にはカビネットクラスが丁度良いと思う」 みちお 「反対にお酒好きの方は、シュペートレーゼ級以上を好まれる傾向ですね」 えく子 「それから、畑名が書かれているワインっていうのは その畑から採れたブドウだけを使用して造られているという事。 良いワインは畑名が書かれている事が多いと思うわ」 えく子 「Gutsabfüllungって言葉もどこかに書かれてなかった?」 みちお 「あ、ありました!あれはどういう意味なんですか?」 えく子 「この言葉の意味は”ブドウ作りから瓶詰めまで全てこの農家でやりました”って事なのよ。 そういう事をしているワイナリーはWeingutって名乗っているのよ」 みちお 「そういう意味だったんですか」 えく子 「私が25年くらい前に出会って感動したのが、まさしくWeingut農家のワインだったの。 これが何とも言えず香りがよく、おいしくて! いくつかの農家に出かけて行ってお話を聞いて、各種の試飲もさせていただいて それぞれの農家の品質・味に対する信念とこだわりに驚き、すごく感動したのよ。 だから、みなさんぜひWeingut農家のワインを飲んでほしいわね」 みちお 「当店取り扱いの農家さん全部じゃないですか~」 4、当店取り扱いの ”リースリングの全ワイン” カビネットクラスから、アイスワイン、貴腐ワインまでそろっております。 ★えく子の特にオススメ★ ・産地ラインヘッセン リースリング種 カビネット 白甘口(321番) カビネットといえば一般的に軽めのタイプが多い中で「これってホントにカビネット?」と思うくらい充実した内容! 甘口ワインの手はじめにも、初めてドイツワインを試してみようという方にもオススメ! ・産地ラインヘッセン リースリング種 シュペートレーゼ 白やや辛口(311番) 甘すぎず、辛口でもなく、、、シュトルーブ家らしいリースリングの爽やかさ、フルーティさ。 プレゼントを渡す方のお酒の好みがわからない時はこれを勧めています。 ・産地フランケン リースリング種 シュペートレーゼ 白辛口(103番) 青リンゴやレモンなどの柑橘系のフルーティな香りにフレッシュな味わい。 レモンの皮の酸味と苦味が良いアクセント。ミネラル感も豊富なバランスの良いワイン! ・産地ラインヘッセン リースリング種 シュペートレーゼ 白甘口(323番) 「華麗な甘みと豪華な果実の酸味が口の中で”爆発”」しているようなシュペートレーゼ。 みずみずしい果実の香り、キュッとくるほどのハツラツとした酸味があるので、飲み心地はフレッシュ感満載。 ・産地ラインヘッセン リースリング種 アイスワイン 白甘口デザートワイン(361番) リースリングの上品な酸味と十分な残糖量による甘さが極上。 贅沢な食前酒として、あるいは”ごちそう”の後のデザートに最適! ・産地ファルツ リースリング種 トロッケンベアレンアウスレーゼ(貴腐ワイン) 白甘口デザートワイン(453番) リースリングらしいキレのあるしっかりとした酸味が ハチミツのように濃厚な甘味にメリハリを付けながらも見事に調和! ・産地ラインガウ リースリング種 アウスレーゼ 白辛口(503番) 凝縮感からくる厚みがありながら爽やかさのある、魅力たっぷりのワイン。 アルコールも13.5%と高めながら、野暮ったくなくとにかく上品。 選び抜き十分に熟したブドウでのみ造られるアウスレーゼは、香りも味わいもしっかりとした、まさに "1ランク上"。 ・産地ラインガウ リースリング種 カビネット 白やや辛口(513番) レモン、白桃の香りを中心に、ミネラルとほんの少し甘味を思わせる蜜のような香りが広がります。 透明感のある味わいで、やさしさを感じさせる程よい甘味、酸味とうまみがあり、とっても飲みやすい! ・産地フランケン リースリング種 カビネット 白辛口(601番) リースリングらしい美味しさ、桃系の香り◎ 果実感がしっかりしていて、まとまっていて丸みを帯びた印象の極旨ワイン ・産地フランケン リースリング種 カビネット 白やや辛口(611番) 「飲みやすい~~」という言葉が口々出てきます! 「フランケンは辛口」という印象があるが、フランケンもバラエティ豊かなんだぞ!というワイン ・産地フランケン リースリング種 シュペートレーゼ 白辛口(803番) 最高のリースリングができる”フランケン5大銘醸畑”の一つ ランダースアッカー・プフュルベンの極上辛口白ワイン!! |