10.熟成度の鑑定法
果汁の中に占める糖分の割合はワインの成熟度の目安です。それは果汁を液体比重計で測定し、”エクスレ度”で表示されます。
これはぶどうの果汁の品質(濃厚さ)を知るための大事な単位です。
1リットルの水の重さに対し、1リットルの果汁が何グラムそれより重いのかを示します。果汁に占める成分(エクストラクト)、何よりも糖分の量がこの数値によって示されるわけです。このエクセル度はワインの等級を決めるうえでの重要な要素です。
〔例〕
80°Oe の果汁からは糖分をすべて発酵させると1リットルに付、約80gのアルコール(10%)が含まれることになります。ドイツワインのQbA(上質ワイン)は50‐60°Oe(ぶどう品種、生産地域により規定値に差)以上のエクセル度と決められています。
肩書き付ワインの場合は更に高い数値が規定されています。
カビネット:67°Oe以上
シュペートレーゼ:76°Oe以上
アウスレーゼ:83°Oe以上
ベアレンアウスレーゼ/ アイスワイン:110°Oe以上
トロッケンベーレンアウスレーゼ:150°Oe以上
200°Oe以上に到達するのはかなりの極上品と言えます。
(ドイツワインインスティテュートの資料より)